2024年7月13日 配信
ある日のこと。。。
ベランダに出てボーッとしていると、すぐ近くに生えているグレープフルーツの木の葉がギザギザ欠けていたり丸く穴があいていたりしていることに気付きました。
これは……!と思い、その葉の近くのベランダの床を調べてみると、丸いつぶつぶしたものが散らばっています。
これはもうまちがいない。絶対いる!
くまなく目を凝らすと、やっぱりいました。
葉っぱと同じ色なので少しのあいだは気付きませんでしたが、予想外にもすぐ目の前にいたのでギョッとしてしまいました。
体長約3.5センチのイモムシくんです。(あるいはイモコちゃん)
じっとしたまま息をひそめているよう……。
なんて可愛いのっ!
胸がキュンとなりました。特に丸っこい足がサイコーにキュートです。
でもイモムシくんの足は可愛いだけじゃなく、強力な吸盤がついていて、どんなに風が吹いても絶対に落ちることはないのです。
以前も何匹か見つけたことがありますが、すぐ鳥に食べられるなどしていなくなっていました。
「そうだ……!」
ベランダに放置していた網(シイタケや野菜を干すための)の中に、そのイモムシくんを枝ごと保護することにしました。網にはチャックもついているので安心です。
葉を入れ換えつつ見守ること数日間。
シャクシャクシャクシャク…シャクシャク……シャクシャクシャクシャク
夜。。。
葉を咀嚼する音に耳を澄ましていると本当に癒されます。
あ〰️食べてる食べてる。可愛いなぁ!
このまま順調に育ってくれると疑いもしなかったそんなある日、異変が起きました。
イモムシくんの様子がおかしいのです。明らかに挙動不審……。
どういうわけか、青々とした柔らかそうな葉には見向きもせず、網の端から端を行ったり来たりしています。
まるで今突然、囚われの身であることに気付いたかのよう。
アレッ? ここはどこだ? なんで行き止まりになってんだ? (イモムシくんの心の声)
そしてこの行動の後、もう彼(彼女)が葉っぱに意識を向けることはありませんでした。
網につかまったままコチンと固まってしまったからです。それも、頭としっぽ部分だけを網にくっつけて、体はちょっと浮かしています。
このポーズってまさか……
もうサナギになろうとしてる⁉
まだ体長4センチくらいしかないのに⁉
嫌な予感は的中し、イモムシくんは2日後くらいにちっちゃなサナギになってしまいました。
栄養をじゅうぶん蓄えておかないと、サナギの中でチョウの体に作り替えたり羽化したりなどとてもできないのに……。
案のじょう、サナギくんはチョウチョになることはありませんでした。(涙)
最初から天敵の虫に寄生されていたのかもしれませんが、環境の異変を察知したとたん、遺伝子のスイッチがガチャンと入ってしまったような気がしてなりませんでした。きっとひとたびスイッチが入ってしまうと嫌でもサナギになってしまうのでしょう。(予想)
サナギになったほうが安全だからか、それとも栄養がなくてもいちかばちかでチョウチョになれるわずかな可能性に賭けているのか……
いやはや、人間には計り知れない神秘の世界を感じたひとこまでした。
結論。
やっぱりイモムシを見つけても自然に任しておくしかない!
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