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2025年4月18日 配信
満開の桜からハラハラと花びらが舞う。むせかえるような春の息吹。生物が発するエネルギーが大気の濃度を増しているかのよう。媚薬のような妖しい香りが仄かに漂い、鼻腔をくすぐり肺を満たし吐息まで春色に染める。と、それはやってくる。 それはホームページのお問い合わせフォームとか鳴り止まない電話とか郵便受けから忍び込む。今年も、ついにやってきたぁ! 曰く、「私の住む集合住宅の屋根に3本アンテナがあり、これを勝手に2本にまとめて電波を傍受している国家の陰謀を止めるよう、〇〇さんに言ってください。もう時間がありません。」はい?〇〇さん誰?あなた誰?締め切りいつ? これはうちの事務所では季節の風物詩のようなも […]
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2025年1月26日 配信
日本のテレビにとっては、トランプ大統領の政策転換や、欧州各国の右派政権の躍進や、イスラエルの暴走なんて、芸能人の性的なトラブルに比べたら小さな問題だったらしい。そうこうしている間に日本は世界からどんどん遅れをとり、既に負け組になっているのにそれを認めないどころか気づいてもいない。大丈夫か、日本。 そもそも、なぜ週刊誌は既に示談に応じた女性にインタビューを試みたのか。示談が成立したということは、当事者間でその問題は解決済みということだ。女性の方が実際、まだ何も癒えていなくて、苦しみの沼に溺れもがいていたとしても、その時点で示談という結論を選び取ったのだ。仮に、傷ついた女性が痛みに耐えきれずつ […]
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2025年1月19日 配信
毎年、新年の抱負と称して、呪文のように同じ文句を唱えている。「3キロ痩せる」「英語話せるようになる」「小説の賞とる」・・・いや、もうそれ、自分で聞き飽きたし、夢を語るにときめきよりも自己嫌悪感じるのはどういうことよ、と思う。でも、どんな高名な祈祷師だって、呪文はただひたすら一心不乱に繰り返すもの、とまた自分に言い聞かせる。 私の場合、ある程度の形になるまでおよそ7年かかる。そういうことが一周生きてみて漸く掴めた。(あくまでも私の私による私のための統計上です。)サイコロだって6回振れば出て欲しい目が出るはずで、6回で出なくてもその先に出る確率はどんどん高まるわけだけれども、若い時にはそんな先 […]
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