2024年12月21日 配信
マスコミ界の大先輩、読売新聞代表取締役主筆の渡辺恒雄先生が19日未明、98歳の生涯を閉じた。11月末まで、読売新聞本社に出社し、「生涯現役記者」を貫いた。
自身が陸軍二等兵として戦争体験し、「みんなを不幸にする愚かな戦争は二度としてはならない」と、終生、反戦平和を唱えた。青年時代から、カント、ニーチェ、西田幾多郎などの哲学を学び、東大哲学科を卒業後、読売入社。
吉田内閣から石破内閣まで70年以上にわたり、日本政治を見つめてきた。政治部長、論説委員長、社長などのあと、主筆を務めた。読売発行部数を世界一の1000万部にし、また日本国憲法改正に向けて読売試案を世に公表した。
多くの歴代首相から慕われ、公私にわたりアドバイスを伝えていた。特に大野伴睦や中曽根康弘首相とは関係が深く、日韓国交回復に関して特ダネ記事をものにするなど敏腕記者として鳴らした。晩年は、生成AI、ネット社会などの普及などの一方、活字文化の復興を唱えた。
産経新聞政治部記者だった宮田も、以前、渡辺ファミリーとハワイ旅行に同行、ハイアットリージェンシーワイキキホテルのテープカット式に参加した。以来、ご長男の睦さんとは、今でも親しくお付き合いしている。渡辺先生の生きざまからは、公私含めて学ぶところが多かった。ありがとうございます。
改めて、渡辺先生のご冥福をお祈りいたします。ゆっくりと、お休みください。合掌。宮田修
写真は、読売、NHK、文春、朝日など。
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