地震予言「運命の7月5日」7月の大魔王

あなたが見る未来「運命の7月5日」＊プロローグ（第1話）7月の大魔王はこちら

それは、ある放課後のLINEグループから始まった。

《#7.5迎える会🌊》グループトーク

翼：やば！ここ、ガチで津波来るって言われてる場所らしい
快斗：そこの防災センター、夜は無人だって。
匿名：マジで“前入り”しといた方が良くね？
R：必要な人がいる場所を勝手に使っちゃだめ。冷静になって。
翼：でも、もし本当に起きたら、どうすんの！？
匿名：だったら“先に押さえとく”しかないだろ

数日後の金曜日。
夕暮れの豊洲防災公園に面した防災備蓄センターに、黒いパーカー姿の中学生たちが数人、こっそりと集まっていた。

「本当にここ開けるのかよ……」

「もう何人か中にいるってさ。“避難先を確保する”って」

“迎える会”のコアメンバーが、防災センターに“前乗り”しようとしていたのだ。

その様子を、物陰から見ていた一星と橘未来。

「……もう、止められないのかも」未来が小さくつぶやいた。

「いや、まだだ。俺たちは見てる。何が起きてるのか、知ってる。だから……まだ止められる」

その翌日。

学校では、さらに衝撃的な存在が浮上した。

「私こそが、本当の予言者だ」

そう名乗りを上げたのは、転校生の「黒瀬 由宇（くろせ ゆう）」という女子生徒。
彼女は学校では目立たない存在だったが、TikTokで突如バズり始めた“予言動画”の主だった。

「7月5日、東京湾の“静かな底”から音が響く」
「赤い空と、黒い潮」
「逃げられるのは、“私が示す場所”にいる人だけ」

彼女の言葉は、川村玲奈の夢をなぞるように一致していた。

そして一部の生徒たちは、玲奈から黒瀬へと“信仰”を乗り換えていく。

放課後。
川村は、教室の隅で震えていた。

「私……ただ、怖かっただけなのに。あの夢が、私の中に焼きついてただけで……」

一星は川村の肩にそっと手を置いた。

「君の言葉は、誰かを救おうとしてた。
でも……今、誰かが“それを利用しようとしてる”。放っておけない」

夜、自宅で。
一星は父・真人にこの状況を話す。

真人は、ふと真顔になり、言った。

「“救世主が現れるとき、本物と偽物が同時に現れる”って、昔読んだ陰謀論にあったな。

でも本当に怖いのは、“人が希望を欲しすぎると、偽者にでもすがる”ってことだ」

「……それが今、起きてるってこと？」

「そうだ。川村さんの“静かな恐れ”を、“誰かが武器に変えてる”」

一星は、決意する。

噂ではなく、事実を探す。
誰かの“恐れ”が、誰かの“扇動”に変わる前に。

続く

＊余談

2025年7月5日に関する大地震の噂は、主に以下のような情報源や背景から広がっています。​

🔹「7月5日に大災害」予言の作者「何かが起きる日ではない」と軌道修正 新たな著書出版2025/6/25(水) 

今年7月に日本で大災害が起きるという科学的根拠のない「予言」が香港からの観光客減少の原因の一つになっているとされる女性漫画家、たつき諒さん（70）が今月、新たな著書を出版した。「7月の大災害」は取り下げていないものの、具体的な日付としていた「7月5日」について（一部抜粋）

「7月5日に大災害」予言の作者「何かが起きる日」

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🔹 漫画の災害予言→旅行中止相次ぐ　作者たつき諒さん「前向き」の真意（Yahoo！Japanニュース）2025/5/15(木) 6:00配信

2025年7月に、日本で大災害が起きる――。 　科学的根拠のないそんな「予言」が香港人の間で広がり、日本への旅行を取りやめる動きが相次いでいる。（冒頭部分抜粋）
＊（毎日新聞）漫画の災害予言→旅行中止相次ぐ　作者たつき諒さん「前向き」の真意

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🔹 たつき諒氏の予知夢と『私が見た未来 完全版』

元漫画家・たつき諒氏が2021年に出版した『私が見た未来 完全版』が、噂の発端となっています。​この書籍では、彼女が夢で見た未来の出来事を描いており、その中で「2025年7月に大災難がやってくる」と記されています。​彼女の予知夢は、1999年に出版された同書で「大災害は2011年3月」と予言し、実際に東日本大震災が発生したことから注目を集めました。
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🔹 インターネット上の予言や都市伝説

SNSやブログ、YouTubeなどのインターネット上では、「2025年7月5日に大地震が発生する」といった予言や都市伝説が拡散されています。​これらの情報の中には、たつき諒氏の予知夢を引用したものや、南海トラフ地震との関連を示唆するものもあります。​また、未来人を名乗る人物が投稿したとされるスクリーンショットが拡散されるなど、信憑性の低い情報も混在しています。
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🔹 メディアによる報道と専門家の見解

一部のメディアでは、これらの予言や噂について取り上げ、防災の観点から注意を促す報道も見られます。​しかし、専門家の多くは、これらの予言に科学的根拠がないと指摘しており、冷静な対応を呼びかけています。​例えば、毎日新聞では「2025年7月5日、地球に隕石が衝突する」といった説について、真面目に考察する記事を掲載しています。
＊​毎日新聞

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これらの情報は、科学的な根拠に基づいていないものが多く、信憑性には疑問が残ります。​しかし、噂が広がることで不安を感じる人も多いため、正確な情報を得ることが重要です。​防災対策を見直すきっかけとして、冷静に情報を受け止めることが求められます。​

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