2024年12月1日 配信
この写真は、昭和34年(1959年)頃に撮った写真です。写っている人物は筆者の父(謙二)です。
背景は被爆後に建て直された浦上天主堂の正面です。カメラのシャッターを押したのは小学生だった筆者です。
浦上天主堂は爆心地から北東約500㍍の位置にあります。
父が寄りかかっているように観える向かって左側に写っている石の彫刻は、原爆の熱線で焼け焦げた聖人の頭部の像です。
それはもともとこの位置にあったのか爆風で吹き飛ばされてこの付近に転がり天主堂再建時にこの位置に置かれたのかは筆者には分かりません。この付近でも大勢の市民が被爆し他界しました。 父の最初の家族も、ここから概ね北西に約500㍍の当時の疎開地で被爆し、全員他界しました。
元々の浦上天主堂はレンガ造りでしたが、再建時の浦上天主堂は鉄筋コンクリートの建物だったと思います。色が灰色だったと思います。
幼年時から小学生の頃までの筆者を、廃墟あるいは遺跡の様だった浦上天主堂に父は時々連れて行きました。
筆者は敷地内の瓦礫の山に登ったり、残っていたレンガの壁に絵を描いたりして遊んでいました。
幼年時の筆者は、それが原爆被爆の遺構とは思ってもいませんでした。
父はその遺構をほとんど無言でじっと見つめているだけでした。
再建時の浦上天主堂の周辺には、まだ草や雑木が生えているだけの荒れ地が残っていたように思います。
浦上天主堂を挟むように2の小川が流れていたと思います。
その内の1つの本原町方面から流れて来ていた小川の本原町域の河原では、人が暮らしていました。
父はキリスト教徒ではないのですか、被爆直後からこの浦上天主堂の遺構を何回も訪れていました。
浦上原天拝
2024年11月30日
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