2026年2月9日 配信
Hello, everyone!
英語発音の専門家、田中真由美です。
英語の発音で、いかにも簡単そうに見えて
実は意外と難しいのが数字の「0」です。
zero の語頭の Z 音は、
S 音が濁った音、つまり S の有声音。
このとき 舌先はどこにも触れません。
ところが、日本語の「ザ・ジ・ズ・ゼ・ゾ」は、
もともと舌を使って作る音です。
その癖のまま zero を発音すると、
一気にカタカナ英語になってしまいます。
日本語の感覚で「ゼロ」と言うのではなく、
舌をどこにもつけず、
息と声の振動だけで Z の摩擦音を作る。
ここが、日本人学習者にとっての
zero 発音の一番の落とし穴です。
また、zero の発音には英語特有の “pitch change” があり、
それがこの単語の難易度をさらに上げています。
zero は zíː + roʊという二つの音節から成り、
それぞれの母音 íː / oʊ にピッチの動きが入ります。
日本語のように平坦に「ゼ・ロ」と並べてしまうと、
英語らしい響きが一気に失われてしまいます。
音の高さをほんの少し動かしながら
母音を鳴らすこと。
ここも、zero を「英語の音」にするための大切なポイントです。
pitch とは「声や音の高さ」を表し、それが change(変化) することを
pitch change といいます。
歌うときに「音を揺らす」という技術がありますが、
まさにそれと同じ感覚です。
身体的には、腹筋と横隔膜を使ってコントロールしています。
喉だけで音を動かそうとするのではなく、身体の内側から
声の高さにごく小さな動きを与える。
これが、英語らしいzero の響きを作るポイントです。
zero [zíːroʊ]
⇒ 発音とミニ解説はこちらから
さらに注目したいのは、zero の語中にある R 音です。
red のように単語の頭にある R 音はもちろんのこと、
R 音には、最初にごく小さな W 音が入ります。
(= wR)
この w 的な要素が入らないと、
R は一気に日本語的な音になってしまいます。
R 音を出すときは、腹筋・上唇・鼻の両脇の筋肉も使います。
舌だけで作る音ではなく、
顔と身体を使って鳴らす音、それが英語の R 音です。
R 音が向上すると、日本人が苦手とする
「R と L の違い」も、自然と改善されていきます。
なお、R音には大きく分けて二種類あります。
強あいまい母音のような母音から入るRは、また別のテーマとなりますので
別記事「強あいまい母音」をご参照下さい。
Practice makes perfect!
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