2022年6月26日 配信
前回、僕はある程度物語が完成した状態からタイトルを思い付くと書いたが、今回はそれについて考察していきたいと思う。
小説の顔でもあり、最も重要なのはタイトル・・・物語を書き始める前にタイトルが決まれば、それはとても幸運だ。なぜなら、タイトルに合わせた文章を書き進めることがゴールへの近道になるからだ。
では、次に順調に物語だけ構築し書き進められたとしよう。しかし、肝心のタイトルが決まらず、または思い浮かばない・・・。
例として次の文章を挙げる。
【去年の9月……憎悪という暗黒の力が増して私の体内を満たしていった……それはやがて、殺意というものに変貌を遂げていった。奴は私を罵倒し続け、暴言を吐きまくった。暴君ともいうべきその所業をこのまま、許すわけにはいかなかった。実行あるのみ……つまりは殺しだ。】
この文章からタイトルを読み取る。まるで連想ゲームのような感覚でとても楽しめるので文章中の黒の太字を使ってタイトルを考えていきたいと思う。
■9月:これはこのまま使えるが、どちらかと言えば秋・・・秋と言えば季節として使おう。
■憎悪と暗黒の力:とても魅力的な文章だが、タイトル向きではない。
■体内:これは内なる~に使えそうだ。
■殺意:これはこのまま他の単語と合わせやすい。
■変貌:このまま使ったほうがインパクトがあるが、他の単語とは相性が悪そうだ。
■暴君:この文章での敵役。十分、活用できる。
■殺し:一見すると、単調に感じるが一番分かりやすい。
というわけで・・・
★タイトル(例):『殺しの季節』、『内なる獣』、『殺意の季節』、『暴君殺し』
この中で一番タイトルとして使えそうなのは・・・『殺意の季節』。皆さんはどうでしょうか?
(おわり)
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