2023年8月28日 配信
現在、絶賛募集中の『ホラー&ミステリー短編大賞』に応募する皆様へ・・・特別審査員を務めさせていただきます大和田です。
ホラー・・・それは人々が怖がることが前提です。
恐怖には無数の種類があります・・・エンターテイメントのジャンル的にわかりやすく言えば、亡霊が怖かったり、死人(ゾンビ系)が怖かったり、殺人鬼が怖かったり・・・地球に群がる何十億という人類、感じる恐怖もまたそれぞれ・・・
そういうジャンルには恐怖を感じない・・・そういう方々に聞きます。あなたが恐怖に感じるものは何ですか?必ず存在するはずです。日々の生活のなかでもそれは潜んでいるはず。人間とは生まれてからいつも死と隣合わせ・・・いわば、死と共に生きているといっても過言ではありません。
寝ている間に何らかの発作が起きて心臓が止まって死んでしまうかもしれない、酷い満員電車のなかで圧死するかもしれない、駅のホームに立っているときあなたを意図的に線路へと突き落とす人がいるかもしれない・・・エレベーターに乗っているときに事故が起きて閉じ込められる恐怖、工事現場を通りかかったときにあなたの頭上にクレーンから落ちた尖った木材が直撃するかもしれない・・・落ちてくるのは物ではなく、自殺した者がたまたま運悪くあなたを直撃するかもしれない、車の事故やちょっとした人と人の接触・・・暴言と喧嘩、または暴飲暴食と散財の成れの果ては・・・挙げていくと本当にきりがないのです。
世の中に潜む危険➡不安➡死と隣り合わせ➡それは恐怖と直結しています。あなたが感じる恐怖に枝を付けて話を広げてください。
最後にもう一度聞きます。あなたが感じる恐怖とは何ですか?
ミステリーは難しい・・・皆さん、よくそう言います。
確かに・・・凝ったトリックにアリバイ、真犯人にどんでん返しなど、用意しなければならないものが盛りだくさん。かといって、最初から凝りすぎたトリックなどを持ち出すとかえって書き手も読み手も混乱するのでは!?物語に自然と入っていけるようにここはわかりやすく・・・例えば、記憶をなくした主人公が探索を続けていくうちに徐々に過去を思い出していく・・・どうでしょう?記憶の内容が美しいものか悪夢のようなもの(思い出さなければよかったぐらいのショックが欲しい)かはあなたにおまかせしますが。
今回は短編募集ということで、広範囲を舞台とするとホラーもミステリーも書き手が苦戦するかもしれません。ここは・・・クローズド・サークルに頼ってみては?
外部との接触を断たれた空間・・・それがクローズド・サークル。例えば、密室や孤島など挙げてみればきりがありません。そこへ嵐や災害が起きて、外部に接触も連絡もできない・・・ひとりまたひとりと消えていく登場人物たち。
そうなのです。簡単に登場人物たちを家に帰さないでください。クローズド・サークルに足を踏み入れたのなら絶対に帰してはいけません!その原因はおまかせします。例えば、島へと続く橋が崩壊したり、乗ってきた車のタイヤがパンクしたり・・・
もうひとつ・・・クローズド・サークルにいるのはいつも殺人犯とは限りません。
洋画ではいえば、初代『エイリアン』(79年米)や『遊星からの物体X』(82年米)だって立派なクローズド・サークルですから!
今回は『ホラー&ミステリー短編大賞』、ホラーとミステリー・・・どちらに特化した作品でも構いません。勿論、両要素が入っていれば興奮せずにはいられません。
今年は酷い猛暑・・・夏はホラーはまだ、終・わ・ら・な・い。
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