2022年6月6日 配信
映画、小説、コミック、ゲーム。電子書籍やDVDなどの物理メディア。
視覚を通じて、まず最初に入ってくるのは題名と表紙、いや……表紙が先で題名がその次かもしれない。または両方一緒に……。
そう、つまりこの二つは切っても切り離せない仲……同じレベルを保ちながら、第一印象で人間の視覚に強烈なインパクトを与える必要がある。
ホラー小説のタイトルならなおさらだ。脳裏に届くほどの強烈なアッパーカット……。
一瞬、ぎょっとさせ――しかし、思わず手に取りたくなり中身を開きたくなる悪魔的な魅力、印象を持ったタイトル。
それを生み出すのは容易ではないが……脳内を巡る未知の旅(それは時に謎解き、まるで暗号を解くような感覚)はどんな経験でも得られないエキサイティングな体験だ。
しかも、物語とタイトルの合致が得られたその瞬間は何とも言えぬ達成感が――
僕の場合は物語がある程度、出来上がった途中でタイトルを思いつくことが多い。皆さんはどうだろうか?
僕の作品『発狂山』のタイトルを巡る脳内の旅は……結果的には大成功だった。僕はあの旅で未知なる終着点に到着し、そこにある無数の引き出しからこれ以上ない強烈なインパクトを与えるタイトルを持ち帰ることに成功した。
あれは……今思えば――尋常ではない正気度を失うほどのまさに、狂気の旅だった――
ある程度完成した物語からタイトルを考える……次回はそれについての考察をしていきたいと思う。
(つづく)
コメント
0 件