2022年12月31日 配信
第二回となる『ホラー&ミステリー大賞』、今回は特別審査員として数ある応募作品に目を通すことができました。応募者は若い方が多いように見受けられ、その瑞々しい文章を読み進めているうちにそれぞれの価値観や個性が物語に宿っているのに気づきました・・・文章とは不思議です。意識してなくて物語のどこかに自分が存在しています。それは、人物描写に性格、過去にも見受けられます。実際に経験したことや近くにモデルがいる場合もありますが・・・そうしているうちに、今度は作者が物語を執筆している図が浮かび、容姿を思い浮かべてしまいます。そして次は、それを取り囲む生活環境へ・・・
少し、罪悪感に駆られてからまた物語に集中・・・こんな感じで今回、皆さんの作品を読ませていただきました。
同時に自分が少し古い価値観に囚われて、取り残されていると痛感しました。SNSでの連携→情報発信からの宣伝。若い世代の方はきっと躊躇されず、それが日常となっているはずです。
生活と同化しているのは網目のように無限に広がるネット空間と膨大な量の情報・・・。
自作をいかに世間の目に留めてもらうか・・・いわば、宣伝がすべてを左右すると言っても過言ではありません。ホラーとミステリー小説、他のジャンルも含めて、次の世代と新しい価値観に適応する方々。先駆者となってクリエイティブなジャンルを引っ張っていく者たち。そのなかで複雑に絡み合う人の想いやコミュニティー・・・歴史はその繰り返し。つまりは・・・終わりなき、永遠という歯車。
人嫌いのためにコミュニティーから疎外され、まるで幽霊にような存在の僕はいつも外側にいて、その複雑怪奇な全体像をただ見つめることしかできない・・・観察者というべき真の部外者。そんなかたちで僕の2022も終焉を迎えます。
じゃあ・・・またいつかどこかで。
2022年12月31日 最期の日より。
■受賞者発表
ホラー&ミステリー大賞
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