記事
2022年11月22日 配信
ホラー&ミステリー作家の大和田龍之介です。 今回は、趣向を変えて今話題のホラー系YouTuberで作家の「雨穴」氏を取り上げてみたいと思います。 雨穴氏・・・今話題のホラー系YouTuber、作家、ウェブライター、と肩書は多数。 YouTube登録者数は100000万人、不動産ミステリー『変な家』は評判となり、2022年現在の再生回数は1117万回以上だ。また『変な家』は書籍化され、売り上げは20万部を突破。まさにホラー業界においては異例の大ヒットを記録している大注目のホラー作家です。 特徴的なのは登場方法。 雨穴氏は顔を隠し、全身黒の服に白い仮面を付けている。まるで『千と千尋の神隠し』に登場 […]
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短編小説
2022年11月7日 配信
僕がZに拉致され、バンで山奥まで走りあの場所に立ち入ってから約二週間……以前の自分とは決別し新たなる自分としてここ、聖域(サンクチュアリ)で日々を過ごしていた。 二週間前に話を戻そう……Zの運転するバンは漆黒の闇に包まれた山道を走り、ついに目的の場所へ辿り着いた。そして、前方に……闇夜を照らす、バンから放たれるライトの先の遥か向こう、建物の影が一瞬、浮かび上がったのを僕は見逃さなかった。 あれはログハウス?コテージのような……その時、バンは突然停車しZは何やらぶつぶつとつぶやくと運転席から外に出た……さあ、どうするつもりだ?お次は……そう考えている瞬間に荷台のドアががらっと乱暴に開き奴が […]
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短編小説
2022年10月27日 配信
うう……う……僕は後頭部に酷い頭痛を覚えながらゆっくりとまぶたを開けた。こ……ここは荷台か……揺れる車内……は!移動中か? そ、そうだ、思い出した……僕なりに抵抗したけどあの男にバンの荷台に投げ込まれ……どつかれ、散々罵声を浴びせ殴る蹴るの暴行――小説家だと言い張る僕の素性を疑い、真実を吐かせようとそばにあった金属バットで膝と背中を数発殴打。男は激高し、ついには後頭部へのあの一撃……それで、僕は今まで気を失っていたというわけか。 ゴロゴロと車内を転がる金属バットを目にすると、僕の膝はがくがくと震え押し殺していた後頭部と背中の痛みが酷くなってきていた。両足の痛みも酷くズボンを脱げば恐らくは […]
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短編小説
2022年10月19日 配信
憂鬱な土曜日から数日――あの男を探して……もう諦めかけていたその日の深夜、帰路につこうとしていたその瞬間に……暗闇に紛れて遥か遠くの路地を横切る人影――ああ、あれは……もしや⁉ 僕は半信半疑で影を追った。深夜24時過ぎ、別世界のように変わり果てた暗黒に包まれた住宅街。あの影はひょっとすると……最後の望みをかけて、怪しい黒い影を追った。自然と駆け足になる。 あの背中は――暗黒のなかにもうひとつの濃い暗黒が確認できる。それは確実に一定の間隔で動き少しもつれた両足は前方へと進んでいた。間違いない!黒いレインコートにアルミ製のアタッシュケース!あの男に違いない、絶対にそうだ―― 僕はできるだけ […]
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短編小説
2022年10月8日 配信
あの男の言葉…… どうしよう 手遅れだ 終わりだ 死んだ? 全滅 知らない 興味ない 聞きたくないよ 胸騒ぎの土曜日からもうすぐ、一週間……すれ違った男の言葉が未だ忘れられず頭の中で何百回も繰り返した。薄汚れた黒いレインコートにアルミ製のアタッシュケースを持ったあの男をモデルに物語を構築しようとノートPCの画面を見ながら彼の容姿を幾度となく思い浮かべた――暗くなった画面に自分の目が映る……両目は完全に死んでいた――あの男に負けず劣らずの状態だ。 キーボードに両手をかけて、文字を打ち始めた。 アタッシュケースの中身には何が入っている?殺しの道具がぎっちり詰まっている設定だ。どんな凶器か。彼 […]
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短編小説
2022年10月1日 配信
家にじっとしていることができない。二日も家にこもっていると気が狂いそうになる。金銭的に余裕がなくてもとりあえず、外に出る。これは必須だ。 ホラー作家とは……家にこもってずっとPCの画面にむかっているイメージがあるかもしれないが、それは僕には当てはまらない。三時間も書き続けていることなど滅多にない。あったとしても、どこかしらで何かに気をとられて、作業は遮られてしまうだろう。 暗い部屋で書き物作業、もしくはホラー映画鑑賞……外に出れば、明るい世界が待っている。今日は天気が良く快晴だ。 闇から光のある場所へ。その瞬間はなんともすがすがしい。大袈裟だが、生きていると実感できる。しばらく歩いてそ […]
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短編小説
2022年9月23日 配信
遂に家賃滞納……そろそろ家主の我慢も臨界に達するはず。まもなく部屋のドアを叩きにやってくるだろう。 仕事もなく金もなくなった……今の俺に残されたものは――わずかな古着と壊れかけのノートPC。 最後の切り札としてこのPCを売るつもりだが……わずかな金になるかわりに、数週間分の食費で消えてしまう。 小説……それを書くことを日課としていたが、もうそれさえもできなくなる。 本当にこれで、俺は抜け殻になる。明日からどうやって生きていこうか……鏡を見なくても目が虚ろなのは分かっていた。 自殺……それも幾度となく考えた。 希望もない、未来もない……それならいっそ――しかし、俺には自殺をする勇気がな […]
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セミナー
2022年9月8日 配信
大和田です。こんにちは💀「ホラー&ミステリー大賞」💀締め切りが近づいてきました! 同時に特別企画『魅力的なストーリーの作り方※パート2』勉強会募集もあと二日で閉め切りです。 今回のコンクールで賞を狙っている方、またほかのホラー系、ミステリー系コンクールにも役立つ勉強会、是非ご参加ください‼ もちろん講師はわたし、大和田 龍之介が務めます!前回の勉強会に少しプラスα(④ホラー作品であれば、何を書けば良いのか、に関して)した内容で非常に濃い受講内容となっております。初めての方も、また再度受講したい方にも朗報です! どしどし募集中です!もう、時間がありません💀💀💀 内容:講義(45分)、質問タイム( […]
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セミナー
2022年8月22日 配信
8月13日に開催されました特別企画!受賞に近づく大和田龍之介の『魅力的なストーリーの作り方』勉強会、無事に配信することができました! 参加して下さった皆様、本当にありがとうございました!! 厚く御礼申し上げます! 本来は60分のところ大幅に時間をまたぎ、また内容に若干の変更がありましたが皆様に支えられたおかげでエキサイティングな勉強会になりました。 ネタの作り方、着想についての講義でしたが・・・私、大和田の知識と実践が皆様に少しでもお役に立ったのなら幸いです! さて、『ホラー&ミステリー大賞』締め切りが1か月延長致しました。 今回は短編ホラー小説部門、短編ミステリー小説部門が新設となります! […]
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セミナー
2022年8月10日 配信
賞金100万円!『ホラー&ミステリー大賞』で審査員をやらしていただきます大和田龍之介です。 今回は特別企画で開催する受賞に近づくための勉強会。 私、大和田が講師を務めます! 講義内容45分+15分(質疑応答) ①今までにないストーリーや物語を創り出す為の着想方法について ②シナリオ制作の手法を生かした物語の作り方 ③新作を執筆するにあたり注目すべき重要な事とは何か? ④ホラー作品であれば、何を書けば良いか? ⑤受賞作『戦慄のメアリー』を題材にしたミステリーの作品の作り方 ⑥スプラッターホラー『13日の金曜日』パート2~4を使ってのミステリー構築講義 ⑦質疑応答 勉強参加費¥5000→¥3000 […]
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2022年8月8日 配信
皆さんも感じていると思うが近頃は世の中、暗いニュースばかりだ。 そんな世の中だからこそ、希望のある物語、明るく光り輝くハッピーエンドの物語を観たい、もしくは読みたい・・・癒されたい・・・ それはある種の現実逃避で間違ってはいないのだが、こうも考えられないだろうか・・・ 逃避してしまいたい暗い現実に直面している自分・・・しかし、どうだろう?その現実よりも暗く酷く恐ろしい戦慄を覚えるストーリー、とんでもないどんでん返し、バッドエンドを迎える究極のホラーやミステリーを観た、あるいは読んだ・・・ 夢も希望もない最悪の現実に立ち向かうにはそれを数段、上回る最悪な経験(視覚から入る体験、映像や活字)をし、 […]
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2022年7月20日 配信
ホラーやミステリー要素の強い映画鑑賞を日課としている自分だが実は昔、かなりのTVゲーマーだった時期がある。 ゴルフやベースボール、レーシングなどのスポーツ系ゲームには一切の関心を持たず、アクションとシューティング、そして特にロールプレイングゲーム(RPG)にのめり込んだのだ。 世代的にMSX2、SEGAのメガドライブ、NECのPCエンジン、任天堂のスーパーファミコン・・・星の数ほどのRPGをプレイした。剣と魔法が飛び交うファンタジーの異世界・・・あの時はまるで本当に自分が異世界に飛ばされたかのごとく、その世界観に没頭し、未知なる冒険の旅に出ることが日課となっていた。そして―― それから、遥か数 […]
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実験
2022年7月7日 配信
「カットアップ」それは文章をばらばらにして、ランダムに繋げる実験的な手法。 1950年代にビート・ジェネレーションを代表する作家の一人、ウィリアム・S・バロウズが友人のブライオン・ガイシンとともに発明した。 ガイシンは新聞の記事を切り分け、ランダムに並べてそれをもとに文章や単語を作った。 それによって、今まで気づかなった驚くような新しいフレーズや文章が生まれることがある。 そこで僕は過去作の電子書籍『発狂山』1ページ目のテキストを切り分け、ランダムに並べてみる実験を試みた。 一般的なやりかたはテキストが印刷された紙を四つ(長方形に)切り取り、それらを並べ替えて混ざり合った散文を新たに文章として […]
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タイトル
2022年6月26日 配信
前回、僕はある程度物語が完成した状態からタイトルを思い付くと書いたが、今回はそれについて考察していきたいと思う。 小説の顔でもあり、最も重要なのはタイトル・・・物語を書き始める前にタイトルが決まれば、それはとても幸運だ。なぜなら、タイトルに合わせた文章を書き進めることがゴールへの近道になるからだ。 では、次に順調に物語だけ構築し書き進められたとしよう。しかし、肝心のタイトルが決まらず、または思い浮かばない・・・。 例として次の文章を挙げる。 【去年の9月……憎悪という暗黒の力が増して私の体内を満たしていった……それはやがて、殺意というものに変貌を遂げていった。奴は私を罵倒し続け、暴言を吐きまく […]
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タイトル
2022年6月6日 配信
映画、小説、コミック、ゲーム。電子書籍やDVDなどの物理メディア。 視覚を通じて、まず最初に入ってくるのは題名と表紙、いや……表紙が先で題名がその次かもしれない。または両方一緒に……。 そう、つまりこの二つは切っても切り離せない仲……同じレベルを保ちながら、第一印象で人間の視覚に強烈なインパクトを与える必要がある。 ホラー小説のタイトルならなおさらだ。脳裏に届くほどの強烈なアッパーカット……。 一瞬、ぎょっとさせ――しかし、思わず手に取りたくなり中身を開きたくなる悪魔的な魅力、印象を持ったタイトル。 それを生み出すのは容易ではないが……脳内を巡る未知の旅(それは時に謎解き、まるで暗 […]
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